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  3. 映画『パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ』 Patti Smith: Dream of Life

 シネマート新宿にてNYパンクの女王ことPatti Smithパティ・スミス)のドキュメンタリー映画『パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ』を観てきました。公式サイト

・映画『パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ』予告


 監督は写真家のスティーヴン・セブリング。彼が11年にもわたってパティに密着して撮影された作品です。2008年のサンダンス映画祭ではベスト・シネマトグラフィ賞を受賞。

 Patti Smithは私が大好きなアーティストで、今年のフジロックでのステージももちろん観たし、過去にもフジロック2回と単独で計4回ライブを観たことあり、そのどれもがパワフルで圧倒的なステージングでした。今作品では、そのパティのパンクロッカーとしても一面というよりも、2人の子供の母であり、もちろん娘でもあり、夫フレッド・"ソニック"・スミスを亡くした妻であり、弟トッドを亡くした姉であり、アルチュール・ランボーボブ・ディランに憧れる少女であった、1人の女性としての側面にスポットを当てたような作品でした。

 基本的にはパティの語りによってほとんどそれ以外の説明もなく淡々と進んでいく形式で、ネット上で感想を書いている人の中には「単調で永遠に続くかのようだった」とか書いてる人もチラホラいたけど、個人的にはむしろいつまでも続いて欲しいと思う心地よさがありました。

 なんていっても、その画面に収まるだけで絵になってしまうその佇まいのカッコよさ、そして喋るだけで詩の朗読になってしまうようなその声の深さ。もうそれだけで永遠に観ていたい気持になるくらい。

 印象的だったシーンをいくつかあげると、
フレッドが亡くなった後、詩人であるアレン・ギンズバーグから「旅立った者の霊を放ち、君は人生を謳歌しなさい」と言う言葉を贈られるシーン、
旧友の故ロバート・メイプルソープから誕生日に贈られたタンバリン(アルバム『Twelve』のジャケットになってます)が出てきたところ、
ランボーゆかりの地を訪ね歩く(墓石に乗ったりしてた!)ところ等々。

 他にもジョージ・W・ブッシュを弾劾するシーンは熱くなったし、後、日本のファンにとっては日本でのシーン(フジロックとか)があったのがうれしかったですね。レッチリのフリーとの小便がどうたらこうたらってシーンは笑えました!

 娘のジェシーの子供時代がむちゃくちゃ可愛かったのと、息子のジャクソンが出てきたとき、彼が将来WHITE STRIPESメグ・ホワイトと結婚するのかぁとか思ったり、ファンにとっては見所満載でした。

 ファン以外が観るとどういう感想を抱くのかわかりませんが、少しでもパティ・スミスに興味がある人はぜひ見たほうがいいと思います。

原題:Patti Smith: Dream of Life
監督:スティーブン・セブリング
製作:スティーブン・セブリング、マーガレット・スミロフ、スコット・フォーゲル
撮影:フィリップ・ハント、スティーブン・セブリング
編集:アンジェロ・コラオ、リン・ポリト
製作国:2008年アメリカ映画
上映時間:1時間49分
配給:トランスフォーマー

・Patti Smith Fuji 2001


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2009年09月18日(金)

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