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Blackstar / David Bowie (★ (Blackstar) 収録)
カテゴリ・タグ:British Rock
2016.01.12
ksmusic最新情報
David Bowie(デヴィッド・ボウイ)が亡くなった。この衝撃的なニュースが流れたのが2016年1月11日。18ヶ月というガンとの闘病の末に10日に息を引き取ったそう。わずか2日前、ボウイの69歳の誕生日である1月8日に新作『★』(Blackstar)をリリースしたばかりだっただけに、未だに現実のこととして受け入れるのを躊躇している自分がいる。NHKなどの一般ニュース、新聞などでも大きく報じられ、多くのミュージシャン、ファンによる追悼のツイートなどSNS上で溢れていて、本当のことなんだとわかっているんだけど、心のどこかでボウイは死なないんだ、と勝手に思ってたというか。
"★"("Blackstar")はアルバムの1曲目でタイトルトラック。
・David Bowie - Blackstar
この曲が公開されたのは2015年11月20日。同名アルバムからのシングルということが伝えられ、カムバック作となった前作『The Next Day』からわずか3年弱(ボウイくらいのキャリアになれば「わずか」と言って差し支えないはず)での発表だったので、いよいよ完全復活、否定のコメントがあるのを知りながらもいつかライブツアーも開始するんじゃないかと期待してた矢先の訃報。自身が癌に侵されているのを知っていて、死を覚悟しながら作ったであろうことを考えて聴くと、「ISIS」をテーマに書かれたとも言われるこの曲も、歌詞やミュージックビデオなどに込められたメッセージが社会情勢だけでなく様々なことを示唆しているように感じます。まさに自身を通して世界を映し出してきたボウイの真骨頂とも言える曲ではないでしょうか。
Something happened on the day he died
彼が死んだ日に何かが起こった
Spirit rose a metre and stepped aside
魂が蘇り、身を引くと
Somebody else took his place, and bravely cried
他の者が取って代わり、勇ましく叫んだ
(I'm a blackstar, I'm a star's star, I'm a blackstar)
(我こそはブラックスター、スターの中のスター)
ちなみにジャズミュージシャンを集めて作られたサウンドも、ジャズ、ロックなんていうありきたりなイメージの範疇を超え、ジャンルを超越したものになっていて、『Heathen』『Reality』ときて『The Next Day』で極まったサウンドからまたも変身し、デヴィッド・ボウイがデヴィッド・ボウイである所以を見せつけられたような気がします。
(本人以外は)期せずして遺作となってしまった今作は、最後の作品ということで多少の脚色をされて語られることになるとは思いますが、それを差っ引いても過去の名盤と比較しうる作品だと思います。そして、自身初となる全米アルバムチャートで1位を取ることは間違いないでしょう。チャートなんてどうでも良いことですが、これ以上ない完璧な去り際を提示していなくなった彼を超えるアーティストが今後登場するのでしょうか。
それにしても、妻と日常的に「デヴィッド・ボウイが一夜限りのライブをロンドンでやるってことになったら仕事辞めてでも行く?」とか「もしボウイとレッド・ツェッペリンの再結成ライブが同じ日になったらどっち行く?」と会話してたので、そんなたわいもない妄想で盛り上がることもできなくなるのか、と思うと寂しい限りです。長年に渡りボウイを支え、『★』のプロデュースも務めたトニー・ヴィスコンティの言葉を借りれば「For now, it is appropriate to cry.」(今は泣くのにふさわしい時)なんでしょう。
(2016.01.18 追記)
本作『★』がボウイのキャリア初となる全米Billboardアルバムチャートで1位を獲得しました。ベスト盤『Best Of Bowie』も4位に浮上し、TOP5に2作チャートインしてます。当然ですが全英チャートでも初登場1位。世界中でボウイの死を悼んでいることもありますが、それとは関係なく作品として素晴らしいものなので、さらに多くの人に届いて欲しいです。
■David Boiwe -『★』収録曲リスト
1. Blackstar
2. 'Tis a Pity She Was a Whore
3. Lazarus
4. Sue (Or In a Season of Crime)
5. Girl Loves Me
6. Dollar Days
7. I Can't Give Everything Away
・Apple Musicで試聴&ダウンロードする
【サイト内関連記事】
・The man who sold the world / David Bowie (The man who sold the world 収録)
・RUBBER BAND / DAVID BOWIE (THE DERAM ANTHOLOGY 1966-1968 収録)
・Rock 'n' Roll Suicide / DAVID BOWIE (ZIGGY STARDUST 収録)
・HEROES / DAVID BOWIE (HEROES 収録)
・Sue (Or In A Season Of Crime) / David Bowie (Nothing has changed 収録)
・鋤田正義/デヴィッド・ボウイ写真展「TIME - David Bowie by Masayoshi Sukita」@スパイラルガーデン1F
・鋤田正義 写真展 『Flash Back!』@箱根彫刻の森美術館
・Lazarus / David Bowie (★ (Blackstar) 収録)
"★"("Blackstar")はアルバムの1曲目でタイトルトラック。
・David Bowie - Blackstar
この曲が公開されたのは2015年11月20日。同名アルバムからのシングルということが伝えられ、カムバック作となった前作『The Next Day』からわずか3年弱(ボウイくらいのキャリアになれば「わずか」と言って差し支えないはず)での発表だったので、いよいよ完全復活、否定のコメントがあるのを知りながらもいつかライブツアーも開始するんじゃないかと期待してた矢先の訃報。自身が癌に侵されているのを知っていて、死を覚悟しながら作ったであろうことを考えて聴くと、「ISIS」をテーマに書かれたとも言われるこの曲も、歌詞やミュージックビデオなどに込められたメッセージが社会情勢だけでなく様々なことを示唆しているように感じます。まさに自身を通して世界を映し出してきたボウイの真骨頂とも言える曲ではないでしょうか。
Something happened on the day he died
彼が死んだ日に何かが起こった
Spirit rose a metre and stepped aside
魂が蘇り、身を引くと
Somebody else took his place, and bravely cried
他の者が取って代わり、勇ましく叫んだ
(I'm a blackstar, I'm a star's star, I'm a blackstar)
(我こそはブラックスター、スターの中のスター)
ちなみにジャズミュージシャンを集めて作られたサウンドも、ジャズ、ロックなんていうありきたりなイメージの範疇を超え、ジャンルを超越したものになっていて、『Heathen』『Reality』ときて『The Next Day』で極まったサウンドからまたも変身し、デヴィッド・ボウイがデヴィッド・ボウイである所以を見せつけられたような気がします。
(本人以外は)期せずして遺作となってしまった今作は、最後の作品ということで多少の脚色をされて語られることになるとは思いますが、それを差っ引いても過去の名盤と比較しうる作品だと思います。そして、自身初となる全米アルバムチャートで1位を取ることは間違いないでしょう。チャートなんてどうでも良いことですが、これ以上ない完璧な去り際を提示していなくなった彼を超えるアーティストが今後登場するのでしょうか。
それにしても、妻と日常的に「デヴィッド・ボウイが一夜限りのライブをロンドンでやるってことになったら仕事辞めてでも行く?」とか「もしボウイとレッド・ツェッペリンの再結成ライブが同じ日になったらどっち行く?」と会話してたので、そんなたわいもない妄想で盛り上がることもできなくなるのか、と思うと寂しい限りです。長年に渡りボウイを支え、『★』のプロデュースも務めたトニー・ヴィスコンティの言葉を借りれば「For now, it is appropriate to cry.」(今は泣くのにふさわしい時)なんでしょう。
(2016.01.18 追記)
本作『★』がボウイのキャリア初となる全米Billboardアルバムチャートで1位を獲得しました。ベスト盤『Best Of Bowie』も4位に浮上し、TOP5に2作チャートインしてます。当然ですが全英チャートでも初登場1位。世界中でボウイの死を悼んでいることもありますが、それとは関係なく作品として素晴らしいものなので、さらに多くの人に届いて欲しいです。
■David Boiwe -『★』収録曲リスト
1. Blackstar
2. 'Tis a Pity She Was a Whore
3. Lazarus
4. Sue (Or In a Season of Crime)
5. Girl Loves Me
6. Dollar Days
7. I Can't Give Everything Away
・Apple Musicで試聴&ダウンロードする
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・HEROES / DAVID BOWIE (HEROES 収録)
・Sue (Or In A Season Of Crime) / David Bowie (Nothing has changed 収録)
・鋤田正義/デヴィッド・ボウイ写真展「TIME - David Bowie by Masayoshi Sukita」@スパイラルガーデン1F
・鋤田正義 写真展 『Flash Back!』@箱根彫刻の森美術館
・Lazarus / David Bowie (★ (Blackstar) 収録)