1. K's今日の1曲
  2. 邦楽 (1990年代以前)
  3. 満月の夕 / Soul Flower Union (Electro Asyl-Bop 収録)

解き放て いのちで笑え 満月の夕♪

 80年代から活動する中川敬率いるニューエスト・モデル伊丹英子(とうつみようこ)率いるメスカリン・ドライヴが統合される形で結成されたバンド、SOUL FLOWER UNION。そんな彼らの代表曲とも言える曲、"満月の夕"(夕=ゆうべ)。オリジナルアルバムとしては「第1期ソウル・フラワーユニオンの最高傑作」とも言われる1996年発表の3枚目『Electro Asyl-Bopエレクトロ・アジール・バップ)』にアルバムバージョンとして収録されています。

・Soul Flower Union - Mangetsu no Yuube


 この曲は1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の惨状を目にし、作られた曲で、作詞は中川敬で作曲が中川とヒートウェイヴの山口洋による共作。ちなみに地震が発生した日は満月だったとのこと。ソウル・フラワー・モノノケ・サミットとして被災地を慰問ライブをしながら周り、その際にエレクトリックな楽器ではなく、沖縄の三線などアコースティックな楽器を手にし各地の民謡や戦前戦後の流行り唄などを歌っていたとのこと。そこでの経験が結実してこの名曲は生まれています。

・HEATWAVE "満月の夕"


 とあるドキュメンタリー番組で、実際に震災の被害にあった方が彼らの慰問ライブをみて、かみ殺してた感情が解き放たれてやっと泣くことができた、と言っていたのが印象的でした。まさに「解き放て いのちで笑え」ですね。

 2003年には神戸出身のバンド、ガガガSPによってカヴァーされヒットしました。

・ガガガSP「満月の夕」LIVE


 アルバムにはアイルランド民謡の"霧の滴"や朝鮮民謡"アマノガワ・フローズン・ギター〜チェジュドタリョン(済州島打令)"等も彼らなりの解釈でカヴァーされています。


カテゴリ : 邦楽 (1990年代以前) ・ comments(0) K 
2008年06月30日(月)
  1. K's今日の1曲
  2. Alternative Rock
  3. Gobbledigook / Sigur Ros (Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust 収録)

 アイスランドはレイキャヴィク出身の4人組Sigur Rosシガー・ロス)の2005年の前作『Takk...』以来、間に未発表&ライブ集『Hvarf/Heim』をはさんで3年ぶりとなる新作『Með Suð Í Eyrum Við Spilum Endalaust』(邦題『残響』の1曲目を飾る曲。"Gobbledigook"は"ゴーブルディグーク"と読み、「わかりにくい言葉」とか「ちんぷんかんぷん」的な意味だそうです。

・Sigur Rós - "Gobbledigook"


 この作品を初めて聴いたとき、シガー・ロスではなく他のアーティストの作品を間違って掛けたのかと思うほど、これまでの彼らのイメージより数倍リズミカルで開放的で祝祭感溢れる曲でビックリしました。アイスランドの広大な大地というより、熱帯雨林のジャングルなイメージ。ラララってコーラスなども楽しくてよいですね。

 今回の作品は、プロデューサーにU2等でおなじみのFLOODを迎え、初めて故郷アイスランドを離れ、ロンドン・NY・キューバ等で録音されたというのもその一因かもしれませんね。アルバムジャケットに至っては解放されすぎな気もしますが(笑)

 もちろんこれまでの作品のような壮大な曲や、静謐な曲もあります。"Ára Bátur"の最後のコーラスが盛り上がって行くとことか泣きそうなくらい美しいです。

 10月に2006年以来の来日公演も決定。日程は、
 【SIGUR ROS JAPAN TOUR 2008】
・10月22日(水)名古屋 愛知芸術劇場大ホール
・10月24日(金)大阪 厚生年金会館
・10月26日(日)東京 国際フォーラム・ホールA

 私も過去に、前回2006年のSHIBUYA-AX公演とその前のFUJI ROCK FESTIVAL 05で観たけど、フジロックの野外に響き渡る壮大なサウンドとAXの密室で凝縮された感のどちらも圧倒的だったのを憶えてます。ホールクラスだとまたどんな感じになるのか楽しみですね。

 ちなみに良く知られてるけど、アイスランド語で『勝利の薔薇』を意味するSigur Rósのバンド名の由来は、バンド結成した日に生まれたヨンシーの妹「Sigurros」にちなんでるそうです。

【サイト内関連記事】
Glosoli / Sigur Ros (Takk... 収録)
Saeglopur / Sigur Ros (Takk... 収録)
Meo Blodnasir / Sigur Ros (Takk... 収録)
Sigur Ros@Shibuya-AX 感想&セットリスト
untiled track 8 / Sigur Ros (( ) 収録)

カテゴリ : Alternative Rock ・ comments(0) K 
2008年06月29日(日)
  1. K's今日の1曲
  2. Hip Hop / R&B / Soul
  3. Spaz / N*E*R*D (Seeing Sounds 収録)

I'm right here, and I aint goin nowhere♪

 ファレル・ウィリアムズチャド・フューゴによるスーパー・プロデューサー・チームNeptunesとその友人シェイ・ヘイリーによるユニット、N*E*R*D(エヌ・イー・アール・ディーN.E.R.D)がInterscope移籍後初、前作『Fly or Die』より4年ぶりにリリースした新作『SEEING SOUNDS』収録曲"Spaz"。

・N.E.R.D. - Spaz


 太っとくバウンシーなビートとドラムンベース的なドラム音、インドっぽい(?)音階のギターかなんかの音の絡みがくせになる。Chorusに入ってさらに爆発しつつも、抑えるように"Spaz if you want to, spaz if you want"と入ってくるとこがこれまたカッコいいんだ。

 先行シングルになった"Everyone Nose"や、前作収録の"She Wants To Move"を髣髴とさせる"Kill Joy"等もオススメ。

 アルバムタイトルは「Synthesia(シネスシージア)=共感覚」という神経学を基盤とする現象からとっており、色彩に富んだ聴覚とか、聴覚的な臭覚といった体験を人に引き起こす可能性のある感覚をコンセプトとしているそう。

 アルバム通してアグレッシブだったりスムースだったり、バラエティに富みながらも一つの作品としてまとまりがある感じもするし。ヒップ・ホップでファンクでソウルで、そして何処までもロック。最近のロックバンドに満足できないロック好きにこそ聴いて欲しい。まさに聴いてると音が視覚化されていくような感覚が味わえるようなイマジナティブな作品です。

 ちなみにN.E.R.Dはナードではなく、エヌ・イー・アール・ディーと読みます。“No One Ever Really Dies”(人間の本質は死なない)の略。

【サイト内関連記事】
FRONTIN' / PHARRELL FEATURING JAY-Z (THE NEPTUNES PRESENT... CLONES 収録)

カテゴリ : Hip Hop / R&B / Soul ・ comments(0) K 
2008年06月27日(金)
  1. K's今日の1曲
  2. Alternative Rock
  3. Pork and Beans / weezer (weezer (The Red Album) 収録)

I ain't gonna wear the clothes that you like♪

 WEEZERウィーザー)、前作『Make Believe』から3年ぶりの新作の1stカット曲"Pork and Beans"。プロデュースはジャックナイフ・リー。3度目のセルフタイトルアルバムで、青盤・緑盤に続いて、赤盤ザ・レッド・アルバム』。テンガロンハットを被った髭の生えたリヴァース・クオモは腹まででちゃってて、見事にダサいんだけどそれがまたweezer印100%な感じがして良いです。

・Weezer - Pork And Beans


 「ティンバランドはチャートでトップをとる術を知っている。僕も彼と組めば完璧な作品が作れる」と歌いながらも「僕は君の好きな服を着たりしない」と結局自分の気持ちの赴くままに行くのだ!というリヴァースの決意とも取れる歌詞がたまらない。サウンドも『pinkerton』期を髣髴させるウィーザー節全開で泣けます。

 この曲のビデオは、動画投稿サイトYouTubeで人気のあった動画をパロディにした映像がちりばめられていて、元ネタを探してみるのも面白いかも。

 ちなみに、シングルはジャックナイフ・リーだけど、アルバム全体をプロデュースするのは前作同様、リック・ルービン。リック・ルービンがいかにも得意そうなファンキーな"Everybody Get Dangerous"もカッコイイ。

 他にも、ブライアンが曲を作り歌う"Thought I Knew"やパトリックの"Automatic"、リヴァースとスコットの共作の"Cold Dark World"等各メンバーの個性も発揮されたウィーザー版「ホワイト・アルバム」的な印象も受けます。

 個人的に、アルバムでグッときたのは"Heart Song"。リヴァースのリスナー遍歴を綴った曲で、Quiet RiotやIron Maiden、Judas Priest等を聴いてたメタル小僧だったことや、自らバンドを始めたきっかけとなったくだりとか、もう1音楽ファンとしてただただ感動です。

 退屈していた1991年、ルームメイトに勧められて聴いたある"a brand new record on Had a baby on it He was naked on it"(裸の赤ちゃんのジャケットのレコード)とは間違いなくNIRVANAの『Nevermind』でしょう。

 初期ウィーザーを感じさせながらも、新しい展開もある、かなり意欲的なアルバムだと思います。日本盤のボーナストラックには、BoAの"メリクリ"が収録されてたりしますが、まぁオマケ以外の何物でもないかな。。


Weezer -『weezer (The Red Album)』収録曲リスト
1. "Troublemaker"
2. "The Greatest Man That Ever Lived (Variations on a Shaker Hymn)"
3. "Pork and Beans"
4. "Heart Songs"
5. "Everybody Get Dangerous"
6. "Dreamin'"
7. "Thought I Knew"
8. "Cold Dark World"
9. "Automatic"
10. "The Angel and the One"
・Apple Musicで試聴&ダウンロードする


【サイト内関連記事】
the good life / weezer (pinkerton 収録)
Beverly Hills / weezer (MAKE BELIEVE 収録)
weezer festival@国立代々木競技場第一体育館 (Asian Kung-fu Generation、Going Under Ground) 感想&セットリスト
California Kids / Weezer (Weezer (The White Album) 収録)
カテゴリ : Alternative Rock ・ comments(0) K 
2008年06月24日(火)
  1. K's今日の1曲
  2. LIVE (〜2008)
  3. GO!GO!7188 徹子のHairファイナル@日比谷野外音楽堂 (guest:The Back Horn、フラワーカンパニーズ、凛として時雨、ミドリ) 感想&セットリスト

GO!GO!7188の対バンツアー『2マンTour 徹子のHair』の最終日『徹子のHairファイナル』に行ってきました。
会場は日比谷の野音。
そして、あいにくの雨。。

GO!GO!雨の野音といえば、ライブ盤にもなった2003年の台風直撃の嵐の『九・二一事件』に行ったのが思い出されます。昨日のワンマン『六・二一事件』も雨みたいだったけど、彼女らは嵐を呼ぶんでしょうか!

今日は、ツアーファイナルといことで、これまで対バンしてきたバンドをゲストに。
出演者は、

The Back Hornミドリフラワーカンパニーズ凛として時雨

以下、ライブの感想を簡単に。(セットリストは下記に)

・凛として時雨
相変わらずVo.のTKの声は高いですねぇ。
Ba.の345より高いんじゃないでしょうか。
そんな切り裂くような高い声と切り裂くようなギターが炸裂。
前にイベント「トキに雨」で観たときも思ったけど、ピエール中野のドラムは時々METALっぽくなるよね。
ちょっと音がデカかった、というか悪かったのが残念。

・ミドリ
キーボードの人が途中、雨でマジ滑りしてしりもちついてた。。。
後藤まりこ、いつものようにセーラー服姿でやりたい放題。
今日は一切ギターを弾かなかったけど、そんなのは気にならないですね。
終始キレキレで、途中、客席に乱入してって歌ったと思ったら、ステージに戻ると何故か手にはビニール傘持ってるし。。
しかも、ステージ上でそれを破壊。
アレって、誰かお客さんのじゃ!?
結局デストローイ!!の"ゆきこさん"はやらなかったね。
最後は、おもむろにパンツを脱いで去っていきました・・・

・The Back Horn
ギターの栄純の髪型はどうなってるんだろ?
遠目だとよくわからんけど、なんかカッコよさげ。
1曲目から"幾千光年の孤独"から始まっていきなり盛り上がる。
最近、結構この曲聴いてたんだよねぇ。
"コバルトブルー"で今日最初の沸点。
http://jp.youtube.com/watch?v=O5VCn3BRBq0

・フラワーカンパニーズ
昨年のフジで観て気になってた"深夜高速"が聴けた。
名曲!
http://jp.youtube.com/watch?v=ZjyePFU6V_E
結成19年、来年は20周年。
39歳。他のバンドよりも1世代上。
陽性のヴァイヴを発してて良いね。
最後は、"真冬の盆踊り"で、よっさほい、よっさほい♪で大盛り上がり。
来年、野音で単独をやることが今この場で決定したそうです。

・GO!GO!7188
1曲目に"片思いファイター"をやった後は、今日のゲストたちとセッション合戦。
1.アタックNo.1 with ミドリ
2.ギンギラギンにさりげなく with フラワーカンパニーズ
3.スパイダー with 凛として時雨
4.飾りじゃないのよ涙は with The Back Horn

1.は後藤まりこがセーラー服じゃなくて普通の格好しててドキリ。ユウとまりこの「だって女の子だもん」対決!
2.はターキーが前に出てきてマッチ!ちなみにアッコが初めてライブハウスでライブを見たバンドがフラカンだったらしい
3.はピエールのすべり芸(ヴァイブスコール?)の後、12弦のアコギを交えスピッツのスパイダー。やっぱりモロにThe La'sの"There She Goes"でウケた。
4.はアッコ&山田将司で中森明菜。やっぱりKISSの"Detroit Rock City"でウケる。GO!GO!とバック・ホーンはドラえもん電報仲間。

セッション・カヴァー大会の後は、待ってましたの"浮舟"。
もう鉄板です。

アンコールのRock〜文具への流れも、もちろん鉄板。
最後に今回の対バンツアーに参加したけど、今日は宮古島にいて来れなかった、MONGOL800にも"モンパチありがとー"と。

雨は結構辛かったし、1組辺りがちょっと短い気がしたけど、満足です。

以下、セットリスト。

【凛として時雨 SETLIST】
1. 想像のSecurity
2. CRAZY感情STYLE
3. DISCO FLIGHT
4. nakano kill you
5. Telecastic fake show
6. 感覚UFO

【ミドリ SETLIST】
1. お猿
2. 愛って悲しいね
3. ちはるの恋
4. ひみつの2人
5. 獄衣deサンバ
6. あんたは誰や
7. POP

【バックホーン SETLIST】
1. 幾千光年の孤独
2. カラス
3. 罠
4. 覚醒
5. コバルトブルー
6. 刃

【FLOWER COMPANYZ SETLIST】
1. 馬鹿の最高
2. どしゃぶり地獄
3. この胸の中だけ
4. 深夜高速
5. 恋をしましょう
6. 真冬の盆踊り

【GO!GO!7188 SETLIST】
1. 片思いファイター
2. アタックNo.1 with ミドリ
3. ギンギラギンにさりげなく with フラワーカンパニーズ
4. スパイダー with 凛として時雨
5. 飾りじゃないのよ涙は with The Back Horn
6. 浮舟
---encore---
7. ロック
8. 文具

【サイト内関連記事】
飾りじゃないのよ涙は / GO!GO!7188 (虎の穴2 収録)
GO!GO!7188@六本木ヒルズアリーナ(TOKYO M.A.P.S)
真夏のダンスホール / GO!GO!7188 (真夏のダンスホール 収録)
近距離恋愛 / GO!GO!7188 (パレード 収録)
月と甲羅 / GO!GO!7188 (鬣 収録)
バイオレットの空 / GO!GO!7188 (竜舌蘭 収録)
考え事 / GO!GO!7188 (竜舌蘭 収録)
青い亀裂 / GO!GO!7188 (竜舌蘭 収録)

ゆきこさん / ミドリ (あらためまして、はじめまして、ミドリです。 収録)

トキニ雨#9@LIQUIDROOM (凛として時雨 / SPARTA LOCALS)

夢の花 / THE BACK HORN (ヘッドフォンチルドレン 収録)
コバルトブルー / THE BACK HORN (ヘッドフォンチルドレン 収録)


カテゴリ : LIVE (〜2008) ・ comments(0) K 
2008年06月22日(日)
  1. K's今日の1曲
  2. LIVE (〜2008)
  3. GeshiFes2008(100万人のキャンドルナイト)@代々木公園(オオヤユウスケ、降神 他)

今日は100万人のキャンドルナイトというイベントの一環として行われたGeshiFes2008夏至フェス)に行ってきました。
イベントの趣旨はこちら

イベント自体はいろいろあったんですが、ここでは代々木公園内にある野外ステージでのライブの感想を。
今日の出演者は
オオヤユウスケ(from Polaris)、降神SUIKA玄音

途中から行ったので、玄音は終わり、SUIKAの途中でした。
以下、簡単に。

・SUIKA
3年前の夏至フェスで見て以来。
結構ノリのいいHIP HOP。

・降神
前から気になってたので見れてよかった。
HIP HOPなんだけど、ポエトリーリーディング的だったり、演劇的だったり。
途中、雨がちょっと強くなった。

・オオヤユウスケ
雨から一転、晴れた。
開始前の午後8時にステージ上は電気がすべて消え、キャンドルだけの明かりに。
そんな雰囲気にぴったりのライブ。

ポラリスの"光と影"だったり、
Fishmansの"Walking In The Rythm"のカヴァーだったり、
NIRVANAの"Smells Like Teen Spirit"のカヴァーだったり。

ちなみにSmells〜演るまえに、オオヤが「説明不要の曲ですが、何の曲かわかるまで時間がかかります」的なMCをしてたけど、
昨年のフジロックのアヴァロンでも聴いてたので、やるまえに何やるかわかってしまいました。。

でも、フジのときとアレンジがまた全然違うものになってた!

そして最後はPolarisの"流星"。

沁みた。


オオヤユウスケの前に出てきた主催者の話には全く共感はできなかったけど(所詮偽善だと思う)、良いイベントでした。


・Polarisの"光と影"
http://jp.youtube.com/watch?v=lTQAPHbtp8I


ちなみに明日、日曜はshing02のライブがあるようです。
2005年の夏至フェスでのライブは良かったなぁ。

【サイト内関連記事】
100万人のキャンドルナイト@代々木公園野外ステージ(Shing02)
季節 / Polaris (Home 収録)
深呼吸 / Polaris (Family 収録)
檸檬 / Polaris (Family 収録)
カテゴリ : LIVE (〜2008) ・ comments(0) K 
2008年06月21日(土)
  1. K's今日の1曲
  2. UK Rock (2000年代)
  3. We Carry On / Portishead (Third 収録)

Oh can't you see Holding on to my heart I bleed the taste of life♪

 イギリスの港町ブリストルにて、ベス・ギボンズ、ジェフ・バーロウ、エイドリアン・アトリーの3人によって結成されたバンド(注:メンバーはブリストル出身ではない)、Portisheadポーティスヘッド)の前作『Portishead』から約10年ぶりとなる通算3枚目、その名も『Third』収録曲"We Carry On"。アルバムジャケットも、Portisheadの"P"と3rdの"3"を掛け合わせたシンプルなものになってます。

・Portishead - We carry on


 10年ぶりに新作を発表するというだけでも大ニュースなのに、なかなかアグレッシヴな作品を作ってきたなと。先行シングルにもなった"Machine Gun"同様に、この"We Carry On"もCANやNEU!等のクラウトロック的な反復するミニマルビートに激しいギターが絡んできて、6分以上もあるのに最後まで緊張感を保ったまま突っ切る感じが堪らない。Radiohead的なカタルシスも味わえます。どこまでも美しく悲しいベスのボーカルも健在。この曲の緊張感を次の"Deep Water"でほぐした後に、再び"Machine Gun"で攻撃的になる流れもいいです。

 今のところの世間の評価は賛否両論らしく、やはり1stの『Dummy』の頃が良かったという意見が多いようです。10年も経って同じような作品作っててもしょうがないと思うんだけどね。まぁ私も、彼らと同じくトリップ・ホップブリストル・サウンドを担ってたMassive Attackとかは最近の作品より1st『Blue Lines』の方が好きだったりするのに似てるかな。その頃のブリストルの勢いなのか、1stというもののマジックなのかわからないけど。

 ちなみにアルバム後半の"Magic Doors"も好きなんだけど、この曲は実は'93年にレコーディングされたものだそうです。

 そういえば、今年はブリストルサウンドの元祖ともいえる、元The Pop GroupMark Stewartも10年以上ぶりの新作『EDIT』をリリースしましたね。こうなったら、ポーティスヘッドの初来日も兼ねて、マーク・スチュワートも呼んで新旧ブリストル対決とかどうでしょう?もしあったら、仕事休んででも絶対ライブ行くのに。

【サイト内関連記事】
LIVE WITH ME / MASSIVE ATTACK (Collected 収録)
safe from harm / massive attack (blue lines 収録)
five man army / massive attack (blue lines 収録)


カテゴリ : UK Rock (2000年代) ・ comments(0) K 
2008年06月19日(木)
  1. K's今日の1曲
  2. 邦楽 (2000年代)
  3. ゆきこさん / ミドリ (あらためまして、はじめまして、ミドリです。 収録)

『愛』を喰いちぎって 『過去』を振り返って もう泣くのはやめて
グッドデストロイキューティーハニー♪


 後藤まりこ(ギター&ヴォーカル)、小銭喜剛(ドラムス)、ハジメ(キーボード)、岩見のとっつあん(ベース)から成る4人組、ミドリの3rdアルバム収録曲"ゆきこさん"。今年に入ってベースの岩見のとっつあんが正式加入したことにより、3枚目にして『あらためまして、はじめまして、ミドリです。』というアルバムタイトルになったらしい。セクシーなアルバムジャケットはエロ漫画の巨匠、山本直樹によるもの。

・ミドリ - ゆきこさん

ミドリ - ゆきこさん from Godsibb on Vimeo.



 それにしても、いきなり"デストローイ!!"の絶叫から始まる曲である。制服を着た女子高生の格好をしてギターをかき鳴らして叫びまくるだけでもインパクトあるのに。キーボードとドラムの音がジャズっぽいとか、ギターがコントーションズあたりのNew YorkのNO WAVEっぽいとか言われるけど、そんなのどうでもよくなるね。歌詞も相変わらずヤバいです。

 あ、どうでもいいけど、「大阪のいびつなJUDY AND MARY」の異名を持つらしいけど、個人的には「パンクをやる川本真琴」って印象。

 今度の日曜のGO!GO!7188の日比谷の野音のイベントでライブ見てきます!!

【サイト内関連記事】
ゆきこさん / ミドリ (あらためまして、はじめまして、ミドリです。 収録)
GO!GO!7188 徹子のHairファイナル@日比谷野外音楽堂 (guest:The Back Horn、フラワーカンパニーズ、凛として時雨、ミドリ) 感想&セットリスト

カテゴリ : 邦楽 (2000年代) ・ comments(0) K 
2008年06月18日(水)
  1. K's今日の1曲
  2. 邦楽 (2000年代)
  3. 飾りじゃないのよ涙は / GO!GO!7188 (虎の穴2 収録)

きれいなだけならいいけど ちょっと悲しすぎるのよ涙は♪

 2002年の第1弾に続いて発表されたGO!GO!7188によるカヴァーアルバム『虎の穴2』収録。原曲はいわずと知れた中森明菜の名曲(作詞・作曲は井上陽水

・飾りじゃないのよ涙は / GO!GO!7188


 このカヴァーを初めて聴いたときは笑った!もうモロにイントロからKISSの"Detroit Rock City"なんだもん。しかも歌とその音がズッパマリなのがすごい。ヴォーカルを取るのはVo.&Gt.のユウじゃなくて、Ba.&Vo.のアッコで、アッコのちょっと低い声も曲にあってていいです。

・中森明菜『飾りじゃないのよ涙は』MV


・KISS - Detroit Rock City - Live 1976


 『虎の穴2』全収録曲はこちら。
1. 渚のシンドバッド(ピンク・レディー)
2. ジェニーはご機嫌ななめ(ジューシィ・フルーツ)
3. 飾りじゃないのよ涙は(中森 明菜)
4. アタックNo.1(大杉久美子)
5. 恋の季節(ピンキーとキラーズ)
6. ギンギラギンにさりげなく(近藤真彦)
7. スパイダー(スピッツ)


 歌謡曲的なメロディをロックで鳴らす彼らにぴったりな曲ばかりですね。ターキーの歌うマッチの"ギンギラギンにさりげなく"もなかなか。そして、"飾りじゃないのよ涙は"と同じくらい聴いたとたん笑ったのは、スピッツの"スパイダー"のカヴァー。これ、ギターがまんまThe La'sの"There She Goes"なんだもん。SPITZとラーズを組み合わせるっていうありそうでなかったアイディアに脱帽です。後、ちょっと分かりにくいけど、"恋の季節"はJIMI HENDRIXの"PURPLE HAZE"かな。

 今度の日曜6月22日には、豪華ゲストと全国を巡る『GO!GO!7188 2マンTour 徹子のHair』ツアーの締めくくりとして『徹子のHairファイナル公演』が、その前日の土曜6月21日にはワンマンライヴ『六・二一事件』を日比谷野外音楽堂で行います。

 2003年の台風直撃の嵐の『九・二一事件』野音公演に行ったのが懐かしい思い出です。今回の『六・二一事件』には参加しませんが、『徹子のHairファイナル公演』には行くので楽しみです。

 ちなみに、他の出演者は、The Back Hornミドリフラワーカンパニーズ凛として時雨となっています。

【サイト内関連記事】
青い亀裂 / GO!GO!7188 (竜舌蘭 収録)
考え事 / GO!GO!7188 (竜舌蘭 収録)
バイオレットの空 / GO!GO!7188 (竜舌蘭 収録)
月と甲羅 / GO!GO!7188 (鬣 収録)
近距離恋愛 / GO!GO!7188 (パレード 収録)
真夏のダンスホール / GO!GO!7188 (真夏のダンスホール 収録)
GO!GO!7188@六本木ヒルズアリーナ(TOKYO M.A.P.S)
カテゴリ : 邦楽 (2000年代) ・ comments(0) K 
2008年06月17日(火)
  1. K's今日の1曲
  2. New Wave / Post Punk
  3. Love Will Tear Us Apart / Joy Division (The Best of Joy Division 収録)

Love, love will tear us apart again♪

 『CONTROL』(監督:アントン・コービン)、『JOY DIVISION』(監督:グラント・ジー)と関連映画が2本も公開され、再評価の高まるイギリスはマンチェスター出身のポスト・パンクバンドJoy Divisionジョイ・ディヴィジョン)の1980年発表のシングル曲"Love Will Tear Us Apart"。わずか3年ほどの活動期間で、英ロック史に名を残した彼らの曲の中でも特に有名なナンバーですが、オリジナルアルバムには収録されていません。

・Joy Division - Love Will Tear Us Apart [OFFICIAL MUSIC VIDEO]


 イアン・カーティスの、陰鬱だけど一つ一つの歌詞を噛み締めるように「愛がまた私たちを引き離す」という歌う様は、後の彼とバンドのことを知っていれば尚更胸にきますね。しかも、ただ「愛がまた私たちを引き離す」ではなく、「また」引き離すってところが根が深いというか。この「AGAIN」ってのがあるのとないのとでは大きく意味が違ってくる感じがします。まぁ真意は当のイアン本人にしかわかり得ないことだとは思うけど。上記の2つの映画を見た今、この歌の歌詞を見ると、間違いなく当時のイアンの心境を赤裸々に綴ったものとしか思えません。

 周りの当事者たちはイアンの死後に歌詞をじっくり読んで愕然としたとか。もっと早く気づいてさえいれば・・・。ま、気づいてたところでどうにもならなかったかも知れないけどね。以前、ある雑誌でバーナード・サムナーがインタビューで「自殺をする人間は遅かれ早かれ必ず自殺する」と元も子もない発言をしてたのを読んだことがあるけど、私もなんかわかる気がします。

 サウンド面では、クリアトーンのギターの「ジャカジャーン!」という音、そこに被さってくるメロディを奏でる高音のベース音とシンセサイザーの音色、このイントロを聴くだけで胸が熱くなります。決して演奏力のあるバンドではない(というか下手)のにこのアンサンブルは奇跡だと思う。歌が終わりすべてのインストゥルメンタルが一つになって天に上がっていく感じがイアンへのレクイエムに聴こえなくもないです。(イアンの墓石には"Love Will Tear Us Apart"と刻まれています)

 あ、この曲がだけでなく、ジョイ・ディヴィジョンのサウンドの肝は、New Orderにも継承されるピーター・フックのベースもさることながら、スティーヴン・モリスのドラムじゃないかと思うときがあります。プロデューサーのマーティン・ハネットが製作にも関わった機材による金属的な音の処理が堪らないです。

 先ごろ彼らの残した傑作オリジナルアルバム『Unknown Pleasures』と『Closer』の2枚と未発表音源集『Still』のコレクターズ・エディションも発売されています。『アンノウン・プレジャーズ』のほうには、1979年7月13日にマンチェスターのファクトリーで行われたライヴ音源が、『クローサー』には、1980年2月8日にロンドン・ユニオン大学で行われたライヴ音源が、『スティル』には、1980年2月20日にハイ・ワイコム・タウン・ホールで行われたライヴ音源が追加収録されています。

【サイト内関連記事】
映画『JOY DIVISION』
Shadowplay / The Killers (Music From the Motion Picture CONTROL 収録)
映画『CONTROL』
The Perfect Kiss / New Order (Substance 収録)
60 miles an hour / New Order (Get Ready 収録)


カテゴリ : New Wave / Post Punk ・ comments(0) K 
2008年06月16日(月)